誕生日プレゼント|朗報という素敵な贈り物

私にとって人生最高の誕生日プレゼントは、結婚して3年目に妻からもらったプレゼントです。結婚してから、お互いの誕生日には可能な限りその日に2人でお祝いするようにしました。可能な限りというのは、当時それぞれ会社勤務をしていましたし、私が出張の多い仕事でしたので、どうしてもその日にできないこともあったからです。その場合でも、その前後に2人だけのお祝いは欠かしませんでした。そして迎えた3年目の私の誕生日。その日は私は出張ではありませんでしたし、妻も定時で仕事が終わるということでしたので、都心のレストランを予約しました。2人で決めていたのは、「誕生日にはごちそうをいっしょに食べる。そのかわりプレゼントは用意しない」ということ。つまり、お祝いは食事だけにしたのです。それは、当時の家計が余裕のあるものではなかったためです。そのときは、忘れもしません、つい先ごろ解体されてしまった東京の赤坂にあるホテルのレストランでした。そこでコース料理を食べるというのは当時の私たちにとって最高のぜいたく。けれどプレゼントを買う費用を考えれば、そう大きな出費ともいえません。それで「プレゼントより食事」と決めたわけでもあります。最高のホテルで最高の食事をして、「そろそろ帰ろうか」という段になったとき、妻が「今日は、食事だけじゃなく、特別にプレゼントを用意したの」と言い出しました。こんなぜいたくをしてそれ以上の出費があるのは、私にとってけっしてうれしいことではありません。いったい何を用意したのかと、私は不安になりました。すると妻は「こどもができました。3ヶ月だそうです。このおなかの中の赤ちゃんが、あなたへのお誕生日プレゼントです」。なんと、妻は妊娠したのです。結婚3年目、「そろそろ」と考えていたときでしたから、最高の朗報です。妻はその数日前に病院で検査して妊娠を知ったそうです。ふつうならばすぐに私に報告するところですが、誕生日が近かったのでわざと黙っていたのです。そして、これ以上ない「サプライズプレゼント」にしたというわけです。「朗報」ほどうれしいプレゼントは、家族の間ではほかにないのではないでしょうか。

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